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【天才】東大の水素エネルギー革命!ゲルマニウム水素化物を水素キャリアに

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今回は、2023年1月末に発表された東京大学による水素エネルギー革命についてお話していきます。

よかったら最後までご覧下さい♪

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はじめに

みなさん、日本は世界に先駆けて「水素社会」の実現に向けた国家戦略を据えていることはご存知でしょうか。

今でこそ、世界の先進各国も注目している分野ではありますが、水素社会への具体的な動きは日本がどの国よりも早く実行に移しているんです。

まず、2017年に「水素基本戦略」を策定し、様々な取り組みを進めています。

これは、2015年にパリで開かれた「温室効果ガス削減に関する国際的取り組み」を話し合う「COP」で合意された「パリ協定」を受けて、当時の安倍首相が打ち出した戦略です。

この「水素基本戦略の策定」は、世界を見ても日本が最初で、この動きに川崎重工やトヨタ自動車、東レなどの大企業も連動することにより、日本の水素技術は世界を大きくリードすることになったわけです。

その後2019年には、水素基本戦略のロードマップを改定し「水素・燃料電池技術開発戦略」を策定。

水素社会の実現に向けた具体的な注力ポイントを定めていきます。

国の方向性が定まる中で自動車産業の動向を見てみると、トヨタの「MIRAI」や水素エンジン車など「水素」を用いた自動車の特許は既に日本が独占しており、FCV(燃料電池車)の価格高騰の原因となるプラチナの代替素材も既に見つかったとあって、実用化は目の前と言ったところでしょうか。

さらに川崎重工の褐炭水素による液化水素運搬船は、世界のどの国も造ることが出来ない技術であって、運搬コストを89円から2円に引き下げることに成功しています。

このように、水素社会の実現に向けて日本は猛進しているわけですが、

ここにきて東京大学がとんでもない事を達成してくれたんです。

これによりエネルギー・安全性・コストなどの課題を一気に払拭するという、とてつもない動きを見せてくれているんです。

今回はこの東大の動きについて見ていきたいと思います。

水素エネルギーとは?

まずは、この話がどれだけ凄いのかをご理解頂くために、水素エネルギーについての基本的な部分を押さえていきましょう♪

水素エネルギーとは、水素を燃料として使用することでエネルギー」を生み出す技術なんです。

水素は燃料電池などの装置で酸素と反応して発電され、電気エネルギーが生み出されます。

水素は非常に高いエネルギー密度を持っているので、燃料電池車(FCV)やバス、トラックなどの交通機関への使用が期待されているほか、家庭用の発電装置に利用されていたりもしてるんです。

燃料を水素にするためにはエネルギーが必要であるのと、また水素の貯蔵や輸送には技術的な課題があるのですが、将来的にはクリーンで持続可能なエネルギー源の1つとして注目されているのです。

そんな水素なんですが、水素分子の状態では地球上にほとんど存在しない物質なんです。

水素は二次エネルギーであるため、「製造する」という工程が挟まれるわけなんです。(水素は海水などの化合物として大量に存在しています)

その製造方法は様々で、それによって各種名称が変わってきますので、代表者な3つの種類を紹介します。

『グレー水素』

天然ガスや石炭、原油などの化石燃料を高温で加熱する過程で、水素、メタン、一酸化炭素などのガスが発生します。

ガスの分離順に発生したガスから水素を取り出すのですが、残ったガスには一酸化炭素や二酸化炭素などの温室効果ガスが含まれていることがあるので、脱炭素を目指すには不向きな方法です。

『ブルー水素』

従来の水素製造技術よりも低炭素排出量で製造できる新しい方法です。

天然ガスは、高温高圧の水蒸気の存在下で反応させて水素を生成する改質プロセスにかけられます。

この段階で二酸化炭素が排出されるのですが、これを放置せずにきちんと回収するのです。

回収した二酸化炭素は、地下に貯留されるか、再利用される可能性があります。

改質プロセスで生成された水素は、さらに精製され不純物を取り除き、圧縮され液体もしくはガスの状態で輸送されます。

従来の製造方法と比べて約90%の二酸化炭素排出量を削減することができます。

『グリーン水素』

グリーン水素は、再生可能エネルギー源からの電力を使用して水を電気分解して製造されます。

この方法は化石燃料を使用する従来の製造方法に比べて炭素の排出量が少ないため、クリーンな水素の製造に最適です。

再生可能エネルギー源からの電力を受け、電気分解装置を起動し、陽極と陰極の2つの電極が水に浸されます。

陽極では水分子が酸化し酸素ガスが放出され、一方の陰極では水分子が還元され水素ガスが放出されるのです。

このような様々な工程で水素は製造されているのですが、再生可能エネルギーから作られる水素には余剰電力から生み出されるものも多いんです。

太陽光や風力などで充電したものの、余ってしまった電気は通常だと蓄電池に貯めるのですが、蓄電池に電気を貯めておけるのはわずかな時間だけです。

しかし一度水素にすることで、長期に渡り今まで無駄にしてきた余剰電力を貯蓄することもできますし、遠方まで運搬することも可能となるわけです。

つまり、むしろ無駄を無くすことが出来るのですが、今後は脱炭素を掲げてブルー水素やグリーン水素が増えていくわけなんです。

再生可能エネルギーに適した土地であるヨーロッパでは、グリーン水素の研究が進んでいまして、再生可能エネルギーに適していない日本では、ブルー水素の技術が進んでいるんです。

水素協議会は、2050年までに世界水素市場は2兆5千億ドル以上の市場規模に成長し、約3千万人の雇用が創出されると予想しています。

さらに水素エネルギーがエネルギー需要全体の18%を占めるようになり、それに伴い世界の二酸化炭素排出量は約60億トン、2018年の世界の二酸化炭素排出量からすると約18%削減されると見込んでいます。

資源に乏しい日本にとって水素社会の実現というのは、劣勢を巻き返す好機になるのです。

日本人なら絶対に応援したい分野というわけですね♪

東大が新手法開発!

とは言え、水素をエネルギーとして活用するにはまだまだ課題があるのも事実なんです。

それは製造コストが高いというところ。

グレー水素は、コストの低い化石燃料を原料とするブルー水素と比べ、およそ3倍のコストがかかるとされています。

しかし、その他のクリーンエネルギーである風力発電や太陽光発電なども、約10年前から比べれば大幅にコスト低下が進んでいるのも事実ですので、世界でも様々な技術開発が進んでいるというわけなんです。

そんな中、東京大学生産技術研究所の砂田祐輔教授と小林由尚大学院生らの研究グループは、[化学結合]を利用して水素を運ぶ新手法を開発しました!

これはゲルマニウム水素化物を水素キャリア、つまり水素を貯蔵・運搬するのに適した状態や物質にして、独自開発した鉄化合物を触媒として使うことで、常温に近い条件下で水素を生成・貯蔵できるんだそうです。

これにより、クリーンな次世代エネルギーとして期待される水素の活用を後押しできるわけなんです。

水素をクリーンエネルギーとして活用するためには、大量の水素を安全かつ安価、高効率に運ぶ技術が重要で、その課題をクリアすることは急務となっています。

水素は気体のままでは非常にかさばるため、貯蔵や運搬時は水素キャリアに変換し、利用時に水素へ戻す方策が考えられれていました。

実際、川崎重工は気体を液化して体積を800分の1にまで抑え、大型運搬船で大量に運ぶという事に成功しています。

そして、この度の東大による化学結合を利用した水素運搬の技術も大変注目されているんです。

従来の手法は、高温・高圧が必要だったり、貴金属化合物を触媒として使ったりするなど、エネルギー、安全性、コストなどの面で課題がありました。

研究グループは、これまでにケイ素やゲルマニウム、スズなど14族元素の化合物を活用した触媒反応を研究してきたのですが、そこで14族元素水素化物を水素キャリアとして活用する研究を行うことにしました。

まずは、ゲルマニウム水素化物の一種である「Ph2GeH2(Ph=C6H5)」を水素キャリアとすることで、貴金属フリーで水素を発生させるべく鉄化合物の触媒を開発しました。

鉄触媒で作動し、ゲルマニウム水素化物を水素キャリアとする水素発生・貯蔵法

出所:東京大学生産技術研究所【記者発表】より

この触媒を使うと、常温下で「Ph2GeH2」から水素ガスを発生させられることが出来るんです。

さらに研究の成果はこれだけではありません。

水素を手放した水素キャリアに対して再び水素を負荷することにも成功したということです。

同様の鉄化合物の触媒を使うと、「1気圧の水素圧下0℃」という条件で水素を貯蔵できるそうで、今後はより多くの水素を生成・貯蔵できる水素キャリアや、低コストな水素キャリアを開発していく予定としています。

これは水素社会の実現を目指す日本にとっては強烈な追い風になるニュースですね♪

まとめ

水素は、様々な化学工業における機関原料としてのみならず、次世代を支えるクリーンエネルギーの有力な候補としても重要な資源です。

水素を高度活用できる次世代型社会の構築には、水素エネルギーを活用する技術に加え、大量の水素を省エネルギー条件下で、安全・安価かつ高効率的に発生・貯蔵・運搬できる技術の開発が重要でした。

今回、この研究において、適切な鉄触媒を活用し、14族元素水素化物を水素キャリアとして用いることで、常温程度の温和な条件下で作動する省エネルギーな水素発生・貯蔵・運搬法の開発が可能であることが明らかになったのです。

『産・官・学』それぞれが水素社会の実現に向けて様々な取り組みが進められている中で、今回は『学』の分野から東京大学の生産技術研究所の新しい科学的水素貯蔵技術の開発を紹介させて頂きました♪

この記事を書いた人
びわおちゃん

☆1971年生まれ ☆滋賀県在住
☆物流系30年 ☆92'立命館大学卒
・滋賀県人の活躍を見るだけで感動して涙腺がゆるみがち。
・80歳まで働ける体を維持することを目指しています。
・情報リテラシーを尊重し、流言や同調性バイアスに惑わされない慎重な判断を重要視しています。
☆趣味:読書.ゴルフ.トレッキング.高校野球観戦. 

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