大寒波襲来です!
先日、10数年に1度の大寒波が襲来しました。(2023年1月24日から)
私の住んでる地域は滋賀県の真ん中あたり、こちらで言うところの滋賀中部に該当しますが、この辺りは大雪に見舞われないギリギリセーフの地域なんです。
よくニュースなどで「○○センチから○○センチ積もる予報です」と言われますが、その数字に至ったことなんてほとんどありません。
…でも今回は違いました
私の生活エリアにドンピシャで送って下さいました!
今回は量もすごかったんですが、気温の方も尋常ではありません。
毎年、よく下がったとしてもマイナス3〜4℃程度。
今回の大寒波は、気温の低さの方に驚きです。(私の地域)
報道でもされていましたが、新名神高速道路の三重・菰野IC 〜 滋賀・甲賀土山IC間の下りが完全にとまっていましたね。
最近で言うと、2020年の関越道や2021年の北陸道で起きた、いわゆる「高速道路の缶詰状態」が、今度はうちの近所で発生です。
丸一日 34.5km の立ち往生って、事件ですよね!😨
九州や中国地方で通行止めが発生していたり、また近畿地方では電車に何時間も閉じ込められる方がたくさんおられ、今回の大雪はほんと酷いものでした。
エンジンが止まるわけ
物流企業に勤める私は、大寒波の翌25日の朝4時からせっせと雪かきをして会社を目指し出勤します。
うちの会社は、トラック1台2人制。
日勤・夜勤交代なので、トラックはほぼ24時間稼働しています。
その日は、新名神高速道路の缶詰状態が影響し必要な荷物が到着しないため、取引先メーカーが工場の稼働をストップする事態に陥りました。
そうなると、私たちの会社もすることがないので休みになっちゃうんです。
その日の夜勤も、大雪の影響で「荷物の到着見込み無し」が判明し休みが決定!
会社としては、丸一日(日勤・夜勤)休みになったわけですが…
翌26日の朝、カチコチでボコボコに仕上がった道路をバウンドしながら出社すると、トラックもドアを開けられない位カチコチ状態に。
夜勤が稼働していれば凍らなかったでしょうが、
この大雪の中、24時間停まっていればそうなるか…。
で、その時の気温が、今まで経験したことがない低さだったということが分かりまして…
マイナス12℃!😵
大した事ないと思われる方もいらっしゃるとは思いますが、この地域ではありえない温度なんです。
どおりで顔面が痛かったわけですわ。
その後、何人か出社してきて、各自それぞれトラックのエンジンをかけて暖機していたのですが、1台だけエンジンがかかりきらないトラックがありました。


うちのトラックは日野プロフィア
キーをまわすと、ブォーンとエンジンはかかるのですが、数秒でプスプスプス…
切れちゃうんです!
何回やっても結果は同じで、燃料の量も、バッテリーも異常はなし。
はてさて、みんなで「どういうこと?」かと首を傾げる事態に。
そこに当社の重鎮ドライバー「ヒデさん」が汚い軽トラをバウンドさせながら出社してきます。
汚い軽トラから巨体を降ろしてくるなり、
「エンジン止まってまうんやろ。軽油凍っとんぞ。」とおっしゃりました。
「え?」
「…ケイユ…コオ…ット…ンゾゥ?」😯
みんな 「軽油って凍るんですか?」
ヒデさん 「ほ-や!お前ら知らんのけ?」
みんな 「…はい」
ヒデさん 「軽油凍ってもたらもう終わりや。日が照るまでほっとかなあかんわ。」と。
私は…
そしてみんなは…
軽油が凍る?ということを今初めて知りました。
どうも、氷のようにカチコチに凍るのとは違い、みぞれのようなシャーベット状態になるのだそう。
それでもって、エンジンに燃料が供給されなくなるんだって。
みなさん知ってました?
軽油の凍結は、寒さの影響を受けて含有するワックス分が結晶化するからだそう。
軽油には種類があった
まず、軽油っていうのは「5種類」に分類されていて、地域や季節に合わせて販売されているみたいです。
北海道から沖縄まで、季節に応じて細かく分類されていました。

今回の場合、私の地域【近畿】の【1月】で【2号】にあたっています。
【2号】ってどんな軽油だったんでしょう?
内訳は、【特1号/1号/2号/3号/特3号】というのがありまして、低温での軽油の流動性に違いがあるみたいですね。
一定の外気温になれば凍りますよ〜(凝固)、という値が設定されていて、下図を見てもらえば分かりますが、 2号の流動点がマイナス7.5℃に設定されていました。

今回のマイナス12℃の環境下に24時間トラックを停めていると、このような結果になる可能性がある、ということです。
「それなら全部を特3号にすれば凍結しないんでは?」と思ってしまうところですが、
残念ながら、製造するのにコストがかかってしまうことや、パワーと燃費の性能が落ちてしまうことがあって、このように分類されているようなのです。
トラックに限らず、ディーゼルの自家用車に乗っておられる方は是非とも知っておくべき情報だと思います。
大雨や大雪、低気温など極端な天候が頻発してしまう背景には、地球温暖化の影響もひとつの要因にあるようで、
今後の気象状況を考えると、設定の見直しを視野に入れてもらった方がいいかも知れないですね。
凍結回避方法
じゃあ、軽油の凝固を事前に回避する方法ってあるんですか?
と考える人は多いと思います。
実は、軽油用の「凍結防止剤」って便利な代物が普及していたんですね。
ホームセンターで、2〜300mlで500円から3,000円位の価格で販売しています。
【2号】軽油にブレンドすれば凍結温度はマイナス17℃までに引き下げる事が可能で、前もって準備していれば今回の事態は避けられていましたね。
凍結した時の対処法
もし、凍結してしまったあとであれば、次のような対処法があるので参考にして下さい。
- 外気温の上昇を待つ
- 燃料フィルターや配管に湯をかける(一時的にかかる程度)
- JAFや保険会社に依頼する
対処法ってこれくらいしかないんです。
凍結した時の面倒くささを考えると、事前に準備した方が断然いいですね♪
まとめ
冬場のディーゼル車の移動の際は、軽油の凍結を視野に入れた計画ドライブが必要です。
旅行や出張などで目的地が寒冷地の場合、現地のガソリンスタンドで給油できるように調整しておかないと、翌朝エンジンがかからなくなる可能性がでてきます。
慣れない土地で朝からエンジントラブルに見舞われたくないですよね。

今回は、私の身近で起こった「軽油凍結」の話でしたが、
この話、知ってる人は「何を今更ばなし」でしょうが、
知らなかった人って結構おられたのではないでしょうか?
よかったら身近な人に是非是非聞いてみて下さいな♪😙
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